2017年05月16日
基本的には必要ない直葬の場合の返礼品
仏教においては他者に布施をすることは仏様に徳を積み、これを亡くなった人へ振り向けるという意味があります。お通夜などで食事やお酒を振る舞うのも、故人となってしまった人の滅罪を願って行う布施のひとつだと言われています。
そのため葬儀後に会葬者に渡す返礼品は供養品とも呼ばれているそうです。本来返礼品はお通夜の際の通夜振る舞いに出られない人のみに会葬御礼として渡していました。しかし、お通夜が告別式化していると言われている現在では、お通夜だけ出席する人が多くなっています。
そのため、最近はお通夜も告別式も同じものを会葬者全員に渡すことになっています。以上のことは葬儀を行う場合においてのことですが、直葬の場合は違ってきます。直葬はお通夜も告別式も行わずに火葬のみを行います。
最近はこの形を選択する人が増加しているようです。そして、そのほとんどが、家族だけで火葬を行います。この形を選択するということは言いかえれば葬儀を行わないことを選択したということです。儀式を行う負担をなくすための選択なので、会葬者はいないということもできます。
しかし、直葬は誰も参列できない葬儀ということではありません。どうしても火葬に付き添いたいという人もいるかもしれません。その場合は遺族の意向によりますが、基本的には返礼品は必要ないというのが一般的な考え方となっているようです。